野草づくし
 暖かな陽気に誘われて、新宿御苑内のいたるところで野草が咲いています。それらのいくつかをご紹介します。路傍に目を向ければ、簡単に探せる野草ばかりです。
 ハハコグサは、草全体が白い綿状の毛で覆われています。春の七草に数えられているオギョウはこの草のことで、よく知られた野草のひとつです。
 ハルジオンは、ハルジョオンとも呼ばれています。春に咲くシオンという意味で名付けられました。この草の特徴は、つぼみがうなだれていることです。ハルジオンとよく似たヒメジョオンのつぼみは、うなだれません。
 カキドオシは、レンセンソウ、カントリソウなどとも呼ばれています。カキドオシは、垣通しです。垣根を通して隣家の庭まで伸びていく姿を例えたものです。レンセンソウは、連銭草です。たくさんの穴開き銭をひもで通したような姿から名付けられました。昔から民間薬として広く利用されており、カントリソウは、子どもの癇(かん)を鎮める効果から由来した名前です。血糖値を下げる民間薬としても、糖尿病の患者さんたちに利用されています。
 クサノオウは、瘡(くさ)の王です。瘡とは、皮膚病のことです。この草は、昔から皮膚病の治療に使われていたといわれています。茎を折ると乳液がでてきますが、この乳液をうっかり体につけたりすると、かぶれることがあるので注意が必要です。
 キランソウは、ジゴクノカマノフタとも呼ばれています。古くから薬草として知られており、この草のおかげで、地獄の釜に蓋をすることができ、あの世に行きかかった病人をこの世に差し戻すことができるという、ネーミングです。
 ナズナは、ペンペングサです。春の七草のひとつです。果実の形に特徴があります。
 タチイヌノフグリ。3月9日にご紹介した、オオイヌノフグリの直立型です。
 ヤブタビラコは、草全体がやわらかな感じで、毛に覆われています。よく似た草で毛がないのは、コオニタビラコです。

ハハコグサ
ハハコグサ
ハハコグサ
ハハコグサ
 
ハルジオン
ハルジオン
ハルジオン
ハルジオン
 
つぼみがうなだれるのがハルジオンの特徴です
つぼみがうなだれるのがハルジオンの特徴です
カキドオシ
カキドオシ
 
カキドオシ
カキドオシ
カキドオシの花はふたつ仲良く並んで咲きます
カキドオシの花はふたつ仲良く並んで咲きます
 
知らずに歩くと踏みつけてしまいそうなキランソウ
知らずに歩くと踏みつけてしまいそうなキランソウ
キランソウ
キランソウ
 
キランソウはジゴクノカマノフタです
キランソウはジゴクノカマノフタです
クサノオウ、有毒植物です!
クサノオウ、有毒植物です!
 
ナズナ
ナズナ
ナズナの果実
ナズナの果実
 
ナズナの果実
ナズナの果実
タチイヌノフグリ
タチイヌノフグリ
 
タチイヌノフグリ
タチイヌノフグリ
ヤブタビラコ
ヤブタビラコ


御苑スナップ
 新宿御苑を歩きながら、春らしい風景を探してみました。
 散策路などが改修され、バリアフリー度がアップしたことで、車イスを利用するお客さまを御苑内でみかけることが多くなりました。
 最後のサクラをカメラに収めようと、大勢のカメラマンが残り少なくなったサクラを取り囲んでいます。
 5月の花ツツジの仲間が咲きはじめています。
 これから繁殖期に入るカラスは、攻撃的になるので注意が必要です。

車イスのお客さまたち
車イスのお客さまたち
サクラを取り囲むカメラマンたち
サクラを取り囲むカメラマンたち
 
日本庭園のいろどり
日本庭園のいろどり
ツツジにとまったカラス
ツツジにとまったカラス


今日みつけた花
 カリンは、ピンク色の可憐な花をみせています。サクラシーズンの最後を飾るサクラが、咲きはじめました。再び登場のオドリコソウは、いまが真っ盛りです。モクレンの仲間の最後を飾り、モクレンの紫色の花が咲きはじめました。ヤマブキは、シロヤマブキに負けないくらい、美しい花をみせています。ザイフリボクは、小さな白い花が塊のようになって咲いています。

カリン
カリン
カリン
カリン
 
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
 
オドリコソウ
オドリコソウ
オドリコソウ
オドリコソウ
 
モクレン
モクレン
モクレン
モクレン
 
モクレン
モクレン
モクレンは、御苑のすみっこ、千駄ケ谷門を入って周回道路を左に行くと咲いています。樹高がそれほど高くない、モクレンの若木がたくさん植えられているので、手の届く高さでモクレンの花を楽しむことができます。
 
丸い花弁(かべん、花びらのこと)の八重咲きヤマブキ
丸い花弁(かべん、花びらのこと)の八重咲きヤマブキ
とがった花弁の八重咲きヤマブキ
とがった花弁の八重咲きヤマブキ
 
一重のヤマブキ
一重のヤマブキ
ヤマブキ
ヤマブキ
 
ザイフリボク
ザイフリボク
ザイフリボク
ザイフリボク


今ごろのマツの様子
 マツの雄花や雌花が観察できる時期です。今年できた新枝がまっすぐに伸び、その先端に雌花ができ、根元には雄花ができます。
 クロマツとアカマツの違いは、幹の色でも区別はできますが、葉先がかたくてちくちくと痛いのがクロマツで、葉先がやわらかくて痛くないのがアカマツと覚えておくと便利です。クロマツは、猛々しい男性的なマツ、雄松に例えられ、アカマツは優しい女性的なマツ、雌松に例えられます。正月の門松は、左右に雄松と雌松を飾るのが、ほんとうの姿だそうです。

マツ
マツ
マツ、今年のびた新枝
マツ、今年のびた新枝
 
マツ
マツ
マツ、卵形の雄花
マツ、卵形の雄花


新しい緑
 新緑の季節、みどりが美しく、まぶしく感じられます。
 顔料の色見本などに使われる日本伝統色集には、緑色だけで50種類以上もあるそうです。日本人は、みどりを50種類以上の色に識別して、楽しんでいるということです。

ギボウシ
ギボウシ
フジ
フジ
 
ニシキギ
ニシキギ
ガマ
ガマ
 
トチノキ
トチノキ
ヨモギ
ヨモギ


今日みつけた、とっておきの花
 オオアマナです。御苑内のあちこちでオオアマナの花が咲きはじめました。これからしばらくの間、オオアマナの花を楽しむことができそうです。
 花をみつけたら近づいて、よく観察をしてください。中央に王冠のような形をした蕊(しべ、おしべとめしべ)があり、6枚の花被片(かひへん、花を包むケース)が花びらのようにひろがっています。花被片の裏側は緑色をしています。ですから、つぼみも緑色をしており、なかなか気がつきません。
 この種の花の特徴として、就眠運動があります。日が当たると花が開き、日が陰ると半開き状態になります。

オオアマナの群落
オオアマナの群落
オオアマナ
オオアマナ
 
オオアマナのつぼみ
オオアマナのつぼみ
オオアマナ
オオアマナ
 
オオアマナの王冠
オオアマナの王冠
オオアマナの蕊
オオアマナの蕊


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更新年月日2002年4月6日

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